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教育から新しい社会のあり方を考える参加型ブログ。国内外のさまざまな教育の紹介など役立つ情報をお届けします。
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【編集長】
柴田敬三(しばたけいぞう)
㈱ほんの木(代表取締役・編集者)

「ほんの木」は、1986年設立の市民派・オルタナティブ(代案提示型)の小出版社。
現在、0~7歳児の親のための本「子どもたちの幸せな未来」シリーズ(隔月刊・年6冊発行)や、代替療法の本「自然治癒力を高める」シリーズ(年4回刊)を発行。
また、環境、エコロジー、NGO、ボランティア、障害者福祉、人権、民主主義、有機農業、ジャーナリズムなどのジャンルの出版物を発行してきました。詳しくは小社HPか、『売れない本にもドラマがある』(柴田敬三・著)をご覧ください。
また、市民派出版物は、なかなかメジャーに売れないため、オーガニック雑貨や健康改善の漢方入浴剤などの商品の通販&卸も手がけています。

shibata@honnoki.co.jp

ほんの木

柴田敬三の
「集まれ!世直しブログ」


*コメント、TBは大歓迎ですが、当方の一方的判断で掲載を控えることもあります。ワガママ勝手、独善的ブログですみません。
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No.49 「民主党と菅直人さん」に対する私の見解

オーストラリアのばななおやじさんへ

いつも励ましのお言葉やアドバイスをありがとうございます。

本当は直接お会いして詳しい私の考えをご説明できるとよいのですが、遠く離れた状況ですので、とりあえずブログ&文章という、多少まどろっこしい方法で、私なりの、なぜ今も「菅直人さん」なのかについて、ご説明します。
説明下手のため、少し長くなりますが、私がなぜ「ばななおやじ」さんの言う自民党の双子の民主党、代表代行・菅直人さんがベストでなくてもベターと言わざるをえないのかについて、ご理解いただければ幸いです。

1)まず、私自身の政治的経過について
20歳で選挙権を持つ以前から、私は政治的関心が高い人間でした。
15歳の時、右翼少年に社会党の浅沼稲次郎氏が刺殺され、悲しんだことを思い出します。その頃より、①一票の格差に大問題。自民党の有利さ。農村部の格差が大。②世襲議員の拡大のアンフェアさ。特に保守に多い。③首相を直接選べないもどかしさ、以上に大きな怒りと疑問を抱きつつ、大学5、6年の頃には全共闘運動を精神的に支持しました。但し、彼らには私は方法論に異議があり、一切参加せず、いつか自分の人生をなるべく、弱い人のため正しい政治を作る側に立ち、世直しに少しであっても参加しつつ、フェアな仕事で飯を食おうと考えていました。

2)ともあれ、第一に民主主義をもっと高めたい。
日本国憲法を、文字通りに生かせる社会を作りたいと考え、そのためにNGOや市民運動を支援し、一歩でも政治直しに近づくため、小学館のサラリーマン人生を辞め、独立しました。で、市民運動家やNGO活動家にたくさん会い、彼らとのつきあいは今も続いています。
それは別の表現でいえば、安定した、比較的高い給料の生活をやめ、働けど働けど我が暮らし楽になれない人生の選択でした。が、その捨てるものがあってこそ、同じようにボランティアの人々も含め世界のために働く、経済的には厳しい環境の人々との出会いを得たのです。
私が20年やってきた「ほんの木」の本をご覧いただければ、若干、その辺のニュアンスをご理解いただけるのではないかと思います。

3)この市民運動家の中から、ある衆議院議員を皆で生み出しました。日本新党から、細川政権になった時です。

また、菅さんともこの頃出会ったと記憶しています。
武村正義さんや、村山元首相とも出会いがありました。その市民運動出身の議員の紹介です。
その他、少なくとも何らかの話をしあった議員はいろいろいます。(民主党の福山哲郎参議院議員なんて、すごくいい人です。松下政経塾出身がムムムですが。)

民主党は、ご指摘のように、第2自民党のようにも見えます。が、私の最大の世直しの第一歩は、自民党を下野させ、できれば解体することです。日本を健全な国に作り変える原点です。
従って、私からみていると、小泉首相の「自民党をぶっこわす」宣言は、全くでまかせの「ウソ」と最初からわかっていました。(やれるはずがない)

少なくとも、自民党よりましな民主党を1度政権につけ、しかるのちに、民主党と社民・共産との間に、市民・緑・女性のオルタナティブな現実主義をふまえた、政党を生み出すことが私自身の内にある理想です。未来に残したい種です。

菅さんとは、「さきがけ」が生まれる直前に、その政界再編の話しをしたのを覚えています。彼は、江田五月さんと社会民主連合を作っていて弱小政党の苦しさを知っていました。

また、厚生大臣時代、政務秘書官をつとめたのが故宮城健一さんでした。薬害エイズ問題が菅大臣の下で前進した時の裏方です。

宮城さんは正直でまっすぐな人でした。また、大変な政策通でしたが、50代の若さで惜しまれて亡くなりました。亡くなる少し前、熱を押して彼は市民派市長選候補の応援に来てくれて、彼の車で東京まで送ってもらいました。それが私との最後でした。

菅さんはきっとその宮城さんに支えられて、大臣の任を果たしたのだと思います。宮城さんも菅さんも、同じ市川房枝さんや江田三郎さん(江田五月さんの父親)の下で育った同志のはずです。
市民運動出身者の議員が当選するのにどのくらい大変か、私もよく知っています。
まして日本では、理想的政治家を、国会の過半数に・・・などの夢は、遠い未来の物語にすぎません。

4)恐らく今、市民派の人々が、数少なく支援できる、現実的政治家は、菅直人さんや阿部知子さん(社民)、辻元清美さん(社民)ら、少ないと思います。
が、社民、共産では今は現実的に政治を変える力になり切れません。

自民を崩壊させ、ひとまず今よりましな政治的民主主義を手に入れて、そののち「日本の将来のあり方」と「教育のやり方」「日本人とは?」の定義や、原発をストップさせたり、9条を守り、平和のための日本に変革させる序章を市民が作り出すには、段階が必要です。

私も私なりの理想の旗があります。しかしそれは今、心の中で掲げています。

菅さんも恐らく、心の中に、社民連時代の市民派で闘った旗を下ろすことなく掲げ続けているはずです。

5)「ACT」という市民新聞で2年間、いわゆる「レフト」(左翼)といわれる人々とも付き合いました。(私は左翼ではありません。強いて言うなら“仲良く”です)彼らも、理想の旗を下ろしていませんでした。

多くの市民運動やNGO、志ある市民の人々、すべてそれぞれの旗を、私はキッチリ心の中に掲げて、しかし一方、現実の右傾化する日本に心を痛め、何とかしようと日々もがいていると思います。実はさっきも、神奈川ネットワーク運動という市民派女性地域政党の創設者と話していました。非正規雇用やニート、フリーターの人たちのことなどを。

そうした大勢の善意の旗が、一斉に目に見える場所に掲げられる日のために、今すべきことは、自民党解党です。
私は小沢一郎氏を評価しませんが、とりあえず見守ります。自民党の解党のためには、あえて様子を見ます。

以上、経験的な話と推測です。

6)かつて、村山首相が総理大臣の時に、市民運動家二人と共に、官邸で時間をもらいました。
当時、自衛隊合憲を社民党として是認し、その代わりに自社さ政権で、①水俣病患者への国としての解決・和解。②戦後50年の戦争責任談話。③従軍慰安婦への補償。この3つの解決に力を尽くしました。
それぞれ必ずしも100点ではない解決でしたが、戦後、自民党政権下では何も前進しない問題を、一切の私利私欲もなく、村山さんはやり遂げました。

当時の官房長官~大蔵大臣が武村正義さんで、この人が表から裏から村山さんを支えていました。

その村山さんは首相官邸で、「社会党(当時)を市民運動で支えてやって下さい。このとおり、お願いします。」そう言って、私たちに頭を下げました。謙虚で誠実な人でした。村山さんはそういう人です。

理想論は、私にもありますが(時々、それに酔って、現実を見て失望しています)、民主主義を市民の手で勝ち取るには、妥協や忍耐が必要です。

少なくとも私たちの世代で100点満点を手にいれられなくても、10点、20点でも、市民が民主主義を勝ち取る現実的な方法を、私は大事にしたいのです。
菅直人さんは、それがわかる人の一人だと感じます。
by alternative-edu | 2006-04-20 20:27 | 日本の未来
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