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教育から新しい社会のあり方を考える参加型ブログ。国内外のさまざまな教育の紹介など役立つ情報をお届けします。
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【編集長】
柴田敬三(しばたけいぞう)
㈱ほんの木(代表取締役・編集者)

「ほんの木」は、1986年設立の市民派・オルタナティブ(代案提示型)の小出版社。
現在、0~7歳児の親のための本「子どもたちの幸せな未来」シリーズ(隔月刊・年6冊発行)や、代替療法の本「自然治癒力を高める」シリーズ(年4回刊)を発行。
また、環境、エコロジー、NGO、ボランティア、障害者福祉、人権、民主主義、有機農業、ジャーナリズムなどのジャンルの出版物を発行してきました。詳しくは小社HPか、『売れない本にもドラマがある』(柴田敬三・著)をご覧ください。
また、市民派出版物は、なかなかメジャーに売れないため、オーガニック雑貨や健康改善の漢方入浴剤などの商品の通販&卸も手がけています。

shibata@honnoki.co.jp

ほんの木

柴田敬三の
「集まれ!世直しブログ」


*コメント、TBは大歓迎ですが、当方の一方的判断で掲載を控えることもあります。ワガママ勝手、独善的ブログですみません。
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No.19 塾や受験産業が日本を崩壊させる?

文部科学省によると、全国21600人の調査で、
2004年の小学生一人当たりの塾や家庭教師代は、96,621円(年間)で、これは2002年に比べ16.4%アップとのこと。ゆとり教育が導入されたのが2002年。
学力低下不安の親が、教育にこうしてお金をかけたのがうかがえます。
また、これは都市部と都市以外での平均ですから、恐らく都市部は平均よりかなり高いと想像されます。

OECD学力世界一のフィンランドは塾や家庭教師にお金をかけたから学力が高いのではなく、競争、学歴のない教育の力が、自発性を促し、カリキュラムも工夫され、学力を高めているそうです。
そして教師が、なりたい仕事の第一位。
この部分に最大のポイントがあると思われます。
ある意味、国の最も優秀な人々が教師につくわけですから。

どこが日本と違っているのかを再考し、「教育」の全取っかえが必要では?
あり方、目的の方針転換こそ急務だと私は思います。

明治以来特に、富国強兵、殖産興業、脱亜入欧で始まった日本の教育。
戦後、民主国家の表面上の看板の下に、要は高度経済成長、欧米に物質文明で追いつき、追い越せを目標に、そのために必要な人材育成で教育が作られて来たのはご承知のとおりです。

が、この結果、偏差値、いじめ、学級・学校崩壊、不登校、引きこもり、フリーター、ニートなど色々なテーマが噴出してしまいました。
このまま、今の教育方向で行くと、10年、30年、50年後にどういう事態となるか?
日本は「教育」をあまりに、国家と企業と金もうけのためにもてあそびすぎたと思います。

そして崩壊したのは、家庭であり、親の力も崩壊しているようですが、いかがでしょう?なぜ家庭が崩壊してしまったのでしょうか?
で、その原因、犯人は誰でしょうか?
私はこう考えます。第一にテレビ、二番目に車、三番目広告。
でもそうさせたのは、政治、特に自民党、大企業、そして学力が優秀のはずの東大出身の官僚。と私はあえて特定します。
でも、ふと思いました。
本来あるべき社会、あるべき家庭、あるべき人間像そのものが「あるべきなのか、どうか?」

人間は結局、生存条件が満たされ、より豊かに、お金持ちになりたい。
もっと良い車に乗りたい。もっと広い家に住みたい。もっとおいしいものを食べたい。もっとおしゃれをしたい。もっとぜいたくをしたい・・・・・・。

この繰り返しの中で地球資源をどんどん減少させ、南北の格差を広げ、勝ち組負け組の拡大を計り、すべての権力や人間への評価を、いわば「お金」の量で判断する存在になり下がりました。

でも、止められない現実です、これは。

だとしたら、その流れの延長線上に出現する、いじめや、コミュニケーション能力を欠いた、すぐ切れる人間、他人の痛みをわからない社会こそが、やがて来る「ふつうの社会」のあり方なのかもしれません。

気が付いたら、そうなっていた・・・・・じゃ、その対策は?の繰り返し。
つぎはぎ社会こそ、人間の知恵の限界のような気がします。

ともあれ、先週末も小学生が夜9:30過ぎ、電車の中で塾の帰りに疲れた表情で、でもケイタイ電話でゲームに熱中している、それが日本です。
「教育崩壊して、塾だけ、受験産業だけがもうかる」社会がいつか、日本そのものを崩壊させるのだろうと、私は予言します。

IT、株の取引、勝ち組、負け組。高級外車、六本木ヒルズ、お笑い番組の全盛、やれゲームだ、欠陥構造建築、毎日発生する不幸な人殺し。
100万件の交通事故。3万人を超える自殺。年金崩壊、国家財政の破綻。アメリカ追従、アジアでの孤立、イラクへの派兵、改憲・・・愛国心、伝統文化?
これが日本の2005年です。
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